今日は、ヘリオセントリック占星術についてお話ししようと思います。
ヘリオセントリック占星術とは、「地球は太陽の周囲を回っている」という事実に立ち返り、太陽を中心に宇宙を捉える占星術です。
私たちが普段使っている西洋占星術は、地球から空を見上げ、太陽や惑星がどの位置にあるかを読むジオセントリック占星術ですが、ヘリオセントリックでは視点が真逆になります。
太陽から地球を見る。
その一点が、すべての前提を変えます。
私たちは普段、「太陽は約365日かけて12のサインを移動する」と考えていますよね。
しかし、ヘリオセントリックの視点で見ると、動いているのは太陽ではありません。
動いているのは地球です。
つまり、牡羊座から魚座までの12サインの性質は、本来「太陽の性質」ではなく、「地球の性質」である、ということになります。
私たちは無意識のうちに、地球が持つ性質を太陽に投影し、それを「自分の太陽サイン」だと信じてきたのです。
ヘリオセントリック占星術では、太陽は不動の中心軸となります。
そのため、「太陽サイン」という概念は消え、代わりに「地球サイン」が生まれます。
これまで地球から太陽を見て、太陽の背後にあるサインを重ねてきましたが、太陽から地球を見ると、その位置はちょうど180度反対側になります。
これが地球サインです。
本来、不動であるはずの太陽に対して、「地球から見たとき、どのサインにあったか」を基準に意味づけを行う。
ここに、従来の西洋占星術が超えられない構造的な壁があります。
ジオセントリック占星術では、個人が生まれた場所、つまり地球上の一点から宇宙を眺めます。
それは、「世界の中心に自分がいる」という視点です。
自分を中心に世界がどう動いているかを見るため、個人の性格、感情の癖、人間関係のパターンを読み解くのに非常に優れています。
そのため、恋愛や対人関係、社会適応といったテーマでは、ジオセントリック占星術は欠かせないツールになります。
一方、ヘリオセントリック占星術は違います。
地球は太陽系の惑星の一つに過ぎない、という事実に立ち、太陽を中心に、水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星・冥王星という9つの天体をホロスコープに描きます。
ここでは「自分」という視点は一度脇に置かれ、宇宙的な配置そのものが語り始めます。
これまで太陽サインに強く共感してきた人にとっては、ヘリオセントリックは少し馴染みにくいかもしれません。
それは長年、「これが自分だ」と思い込んできたからです。
反対に、「星占いがしっくりこない」「当たっている感じがしない」と感じてきた人は、すでに無意識のうちに地球サインの感覚を生きている場合もあります。
例えば、
人付き合いに強い関心を持つ牡羊座の人。
物欲がほとんどない牡牛座の人。
哲学的な思考を好む双子座の人。
仕事ばかりしている蟹座の人。
自分より他人を優先する獅子座の人。
スピリチュアル志向の乙女座の人。
人間関係が活発ではない天秤座の人。
持っているもので満足する蠍座の人。
言葉を操るが集中が散りやすい射手座の人。
損得を考えず仲間を大切にする山羊座の人。
熱くエネルギッシュな水瓶座の人。
几帳面で細部にこだわる魚座の人。
こうした違和感は、地球サインで見ると腑に落ちることが多いのです。
ジオセントリック占星術とヘリオセントリック占星術は、優劣ではなく役割が異なります。
地上でどう生きるかを知るためにはジオセントリック。
人生のテーマや使命、自分が本来どんな力を持って生まれてきたのかを知るためにはヘリオセントリック。
ジオセントリック占星術が向いているのは、
社会への適応、人間関係、恋愛、感情の扱い方。
地球上でどう生き抜くか、という現実的なテーマです。
ヘリオセントリック占星術が向いているのは、
人生のテーマ、使命、才能の極め方。
日常の細かい出来事ではなく、「なぜこの人生を生きているのか」という本質です。
そのため、ヘリオでは月は読みません。
ヘリオセントリックには、「苦しみ」や「不運」といった概念がほとんどありません。
このエネルギーを受け取れると、人生が自然に流れ始める感覚があります。
ただし、注意点もあります。
地上での課題を無視したまま、宇宙的な視点だけを生きようとすると、現実との乖離が起こります。
まずは、地上で足掻くこと。
悩み、苦しみ、失敗しながら、「なぜ自分はこの地球に立っているのか」を体感していくこと。
それがあって初めて、ヘリオセントリックの力は健全に開いていきます。
仕事ばかりしている蟹座。
……はい、わたしのことです。

