神社参拝とわたし 占い師が辿り着いた浄化と感謝の道

皆さんは、神社に足を運んでいますか。わたしは正直に言うと、去年の4月まではほとんどご縁がありませんでした。いや、正確に言えば「ご縁を持とうとしなかった」のです。現実的で、目に見えないものを信じない頑なな思い込み。神さまにお願いするくらいなら、一日でもコツコツ働け。そういう可愛げのない性質で生きてきたのです。

ところが、昨年の春。明治神宮と靖国神社を参拝する機会がありました。そのとき、御神木の前に立ち、全身がガタガタ震えるほどの感覚を覚えたのです。理由は分からない。ただ、そこに「神さまは確かに存在する」としか言いようのない体験がありました。それを境に、わたしの中で世界が変わりました。

今年に入り、戸隠神社、三峰神社といった名だたる場所に出向きました。昨年は榛名神社や香取本宮、鹿島神宮、都内の有名な神社にもご挨拶をさせていただきました。暇さえあれば神社へ向かう。そんな日々になったのです。京都生まれのわたしは子どもの頃からお寺には親しんでいましたが、地元の神社にはなぜか怖い雰囲気を感じて近づけなかった。50歳を迎え、ようやく神仏仏閣に触れることが自分の使命だと腹に落ちたのです。

神社参拝の魅力は御朱印だけではありません。自然の空気を肌で感じる。山深い場所にある本宮へ、息も絶え絶えに辿り着くような険しい道を歩く。その苦労そのものが、自分の内側に溜まった澱を洗い流すのです。まさに浄化。神社に行くたびに心身が軽くなるのを実感します。

わたしは占い師をしていますが、これは「まともな仕事」とは言えないかもしれません。他人の悩みに踏み込み、お金をいただく。まともな神経なら堪えられないことです。若い頃なら絶対に潰れていたでしょう。心身が頑丈になった今だからこそ続けられる。それでも、フリーランスでやる以上はすべてを自分で支えなければなりません。

だからこそ、自分のメンテナンスが不可欠なのです。「変な霊が憑く」というより、自分自身の「魔」が見えなくなるのが怖い。メディアで有名になった占い師の最期を見れば分かるでしょう。スピリチュアルな道を歩む者ほど、自分を整えることが大切なのです。そのために、神事と縁を持ち、参拝を重ねることは大きな支えになります。

参拝の仕方も変わりました。頼みごとはしません。早い時間に参拝し、今あることへの感謝を伝える。月に一度は氏神さまへ行き、家族全員の名前を告げ、ただ御礼を申し上げる。そうしてその場に同化することで、心も体も健やかになるのです。

神社仏閣は、宗教という枠を超えて「歴史であり文化」であり、そして「自然そのもの」を感じさせてくれる場です。時に自然の大きさに圧倒され、自分の小ささを思い知らされる。でも、それこそが人間の本来の在り方ではないでしょうか。わたしたちの先人は、ずっとそうして自然と共に歩んできたのです。

ここで大切にしているのが「言霊」です。大嫌いな「引き寄せの法則」とは違いますが、言葉にすることでご縁が生まれるのは事実。行きたい神社を口にすると、不思議と道が開け、自然とそこへ導かれていく。これは本当に体験して分かりました。今年もまだまだ神社を巡ります。そして、来年も足腰が動くうちに仲間と全国を訪れるつもりです。

神社仏閣に触れると、自分がどれだけ自然や文化に守られているかを心底理解できます。だからこそ、わたしは皆さんにも伝えたい。神社に行ってください。観光気分でもいい。御朱印目当てでもいい。そこに立つだけで、空気に触れるだけで、必ず何かが変わります。

今月は近畿方面の神社仏閣を訪れる予定です。そのときの不思議な体験もまた、皆さんにシェアします。どうぞ楽しみに待っていてください。

 

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