芸能界復帰か、否か?

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先だって、東山紀之氏が代表を退くという記者会見がありました。2026年9月28日、任期満了にともなう退任であり、後任には弁護士の山田将之氏が就くとのことです。わたしはジャニーズ問題を4年ほど前から追いかけていて、ずっと注目してきました。占星術師という仕事柄、著名人の生き方や決断のタイミングに関心を持つのは自然なことですが、この件については、単なる好奇心を超えて、日本の芸能界そのものの構造を問い直す出来事として、強く心に留めてきました。ジャニー喜多川氏の罪は重いものです。しかし同時に、エンタテインメントというものを日本に運んできた人でもあったのだろうと思っています。著名で才能のある人が、罪と罰を同時に抱えているということも、なるほどと納得できる部分があります。

東山氏は少年隊として1985年の年末にデビューしました。わたしも「仮面舞踏会」のレコードを購入したのを、今でも覚えています。あの頃の少年隊は、錦織一清氏、植草克秀氏、そして東山氏の三人が、それぞれ違う個性を持ちながらも見事に調和したグループとして、時代を彩っていました。バラエティに富んだ歌唱とダンス、そして舞台に立つ姿の美しさは、今でも色あせない記憶としてわたしの中に残っています。実のところ、わたしはこの件についていくつか裏話を知る立場にありました。ジャニー喜多川氏の罪と罰について、被害を受けた方から直接お話を伺う機会をいただき、その心情はとてもよく理解できました。また、友人の息子が過去にジュニアの練習生をしていたこともあり、光と闇、その両方の側面について、ネットの情報だけではない、実態に近いものを知っています。

2023年、この問題が大きく報じられて以来、旧ジャニーズ事務所は社名をSMILE-UP.へと変え、東山氏はその代表として、被害者への補償という重い役割を約3年にわたって背負い続けてきました。今回の退任は、被害者救済に区切りをつけるという意味ではなく、補償業務が今後より法的で専門的な判断を必要とする局面に移っていくための、体制の変更だと本人も説明しています。それでもわたしは、性加害問題そのものは決して赦されるべきではないと思っていますが、この記事でその件を批判することは一切いたしません。ここで書きたいのは、東山紀之という一人の人物のチャートと、これからの動向についてです。

才能と罪が同居するということ

ジャニー喜多川氏という人物について、わたしは長年、複雑な思いを抱き続けてきました。彼が犯した性加害という罪は、どれだけ言葉を尽くしても正当化できるものではなく、被害を受けた方々の人生に刻まれた傷は、決して消えることがありません。それでも同時に、彼が戦後の日本において、アイドルという文化そのものを一から作り上げ、数え切れないほどの才能を見出し、世に送り出してきたこともまた、紛れもない事実です。

才能があるということと、罪を犯したということは、本来まったく別の軸で評価されるべき事柄です。しかし現実には、この二つが一人の人間の中に同居してしまうことがあります。著名で、大きな才能を持つ人物であればあるほど、その影の部分もまた、大きくなりやすいのかもしれません。光が強ければ強いほど、影もまた濃くなる。この単純な物理法則のような真実を、ジャニー喜多川氏という一人の人物の人生は、痛烈な形でわたしたちに突きつけているように思います。占星術という仕事を長く続けていると、極端な才能を持つ方のチャートには、しばしば極端な負荷を示す配置が同時に刻まれていることに気づかされます。突出した才能とは、それだけ大きなエネルギーを扱うということであり、そのエネルギーの制御を誤ったとき、影響もまた大きくなってしまうのでしょう。

東山氏は、まさにこの光と影の両方を最も近い場所で見つめ続けてきた一人です。少年時代に見出され、育てられ、スターとして大成した一方で、大人になってからは、その育ての親が犯した罪の後始末に、長い年月を費やすことになりました。この立場の複雑さを思うと、彼のチャートに刻まれた葛藤の配置の数々が、いっそう重い意味を持って見えてきます。

東山氏のチャートから見えてくるもの

東山氏の出生時間はネットで公表されています。太陽は天秤座で10ハウスに位置しており、社会での活動においてバランスを重視する性質がよく表れています。10ハウスは社会的な立場や評価を司る部屋であり、天秤座の太陽がここにあることで、常に周囲との調整役、あるいは対立する意見の橋渡し役を、自然と担うことになったのだろうと思います。

月は牡羊座で4ハウスにあるため、プライベートでは感情の起伏が激しいかもしれません。4ハウスは家庭や心の土台を示す部屋であり、牡羊座の月は、その土台において素早く、時に強い感情の波を伴う性質を示します。母親は離婚を複数回経験されているそうで、父という概念そのものに、葛藤を抱えていた可能性があります。土星が4ハウスにあることから、ジャニー喜多川氏に父親像を重ねていたのではないかとも想像します。土星は責任と制限の星ですから、家庭という土台の部屋にこの天体があることで、本来子どもが享受するはずの安心感の代わりに、早くから重責を背負う感覚を抱えていたのかもしれません。

彼がどうしても天秤座らしく見えないと感じるのは、金星が乙女座にあるからかもしれません。乙女座の金星は、華やかさよりも誠実さや几帳面さを重んじる性質を示し、天秤座の社交性とはまた違う、地に足のついた実直さを彼の中に添えています。ただ、少年隊の時代、錦織一清氏と植草克秀氏との均衡をうまく保っていたことを思うと、社会での活動においては、相手がいて初めて自分を知るという、天秤座らしい衣装をきちんと纏っていたのだろうと感じます。三人という奇数の組み合わせの中で、決して突出せず、かといって埋没もせず、絶妙な立ち位置を保ち続けてきたあの姿こそ、10ハウスの天秤座太陽が最も自然な形で発揮された結果だったのではないでしょうか。

火星は獅子座の9ハウスにあります。補償問題で彼が矢面に立ち続けてきたのは、自分がやるしかないという自責の念と、信念の表れなのでしょう。9ハウスは信念や大義、そして高い視座から物事を見渡す力を司る部屋であり、獅子座の火星は本来、堂々とした自己表現の力を持つ配置です。それが9ハウスという、より高い視点から物事を見渡す部屋にあることで、単なる怒りや反発ではなく、大人びた、成熟した行動として現れることになります。実際に被害者の方々と向き合い続けてきたあの姿勢は、感情に任せた行動ではなく、自分自身の信念に裏打ちされた、極めて意志的な選択だったのだろうとわたしは見ています。

男性性を示す太陽と火星がともに南半球にあることを思うと、彼にはどうしても表に出ざるを得ないという心境があったのかもしれません。南半球のハウスは、社会や他者との関わりの中で自分の役割を果たしていく領域を示すとされ、私的な領域に留まることを許されない、公的な使命感のようなものが、生まれながらに刻まれていたようにも感じられます。個人としてひっそりと生きるという選択肢は、彼のチャートの構造上、そもそも用意されていなかったのかもしれません。

ASCのルーラーである木星は8ハウスにあります。8ハウスは他者から流れ込んでくるもの、自分の意志だけでは制御できない領域を司る部屋です。旧ジャニーズという組織の負債を背負うことになったのも、そしてジャニー喜多川氏本人から直接スカウトされたことも、彼自身の希望というよりは、与えられたものであり、そこに自由意志はなかったのだろうと読み取れます。ASCのルーラーがこの部屋にあるということは、彼という人物の人生の根幹そのものが、自分では選びようのない大きな流れの中に置かれ続けてきたことを示しているように思います。

MCのルーラーである水星は天秤座の11ハウスにあり、色々な思いはありながらも、結局は所属するグループや事務所の仲間たちのことを考えて行動するという、水星らしい柔軟さを物語っているように思います。11ハウスは仲間や希望を司る部屋であり、社会的な立場を決めるMCのルーラーがここにあることで、彼の判断基準は常に個人の損得よりも、共同体全体の行く末に向けられてきたのでしょう。天秤座の水星がこの部屋にあることで、仲間内の意見の食い違いを丁寧に調整しながら、全体の合意形成へと導いていく力も備わっているように思います。

復帰はあるのか

さて、芸能界を退かれましたが、わたしは復帰があると見ています。表舞台への需要は、まだまだ充分にあるはずです。実際、記者会見の中でも、芸能界への復帰について問われた際、彼は「何も考えていない」と答えるに留めていました。これは否定でも肯定でもない、極めて天秤座らしい、どちらにも傾かない返答の仕方だったように思います。ただし、復帰の時期については、彼なりに慎重に見極めるでしょう。

つい先日、60歳の誕生日を迎えられました。セカンダリーディレクションを見ると、ネイタルのMCとプログレスの月がスクエアを形成しています。マスコミへの対応や、世の中の評価とは別に、彼なりの誠実さを示し続けてきたわけですから、今は少し休みたいという心境なのではないでしょうか。

本来であれば、ネイタルとプログレスのシナストリーにおいて、プログレスの太陽がネイタルのASCに合していた2025年が、完全な節目のタイミングでした。プログレスの太陽がASCに合するというのは、その人自身の生きる目的そのものが、新しい段階へと生まれ変わる極めて重要な節目とされています。本来であれば、この2025年のうちに何らかの大きな決断が下されていても不思議ではありませんでした。しかし、マスコミや被害者の方々との協議に、思っていたより時間がかかったのだろうと推測します。人の心に向き合うという作業は、星の巡りがどれほど後押ししていても、簡単に前倒しできるものではないのでしょう。

それでも、やはり運気の強い人というのは、天を味方につけているものだと、わたしは日々の鑑定を通じて実感しています。ソーラーリターンとは、太陽が生まれた瞬間の位置へと毎年還ってくる瞬間を指し、その人にとっての一年の始まりを象徴する重要な節目です。今回の記者会見は、この節目の直前、つまり2025年のソーラーリターンの期間の中で行われました。身を退くには、それなりの理由が必要です。石の上にも三年と言いますが、約3年間という補償業務の期間を全うした上で、そのタイミングを自ら見極めたのだとすれば、彼は復帰するでしょう。焦らず、しかし着実に前へ進んでいく彼のこれまでの歩みを見る限り、この読みには一定の説得力があるとわたしは考えています。

被害者の声と、光と闇について

先ほども触れましたが、わたしはこの問題について、被害を受けた方から直接お話を伺う機会をいただいたことがあります。その方の言葉には、長年にわたって抱え続けてきた苦しみと、それでもなお芸能界そのものへの複雑な思いが入り混じっていました。加害の事実は、どれだけ時間が経っても消えるものではありません。それは大前提として、揺らぐことのない事実です。占星術という仕事をしていると、様々な立場の方から、様々な事情を打ち明けられる機会があります。その一つひとつに、安易な結論を出さず、丁寧に耳を傾けることの大切さを、この一件を通じて改めて教えられました。

同時に、友人の息子が過去にジュニアの練習生として在籍していた経験から、その世界の内側にある独特の熱量や、少年たちが抱く純粋な憧れについても、間接的にではありますが知る機会がありました。光の部分と闇の部分は、決して切り離された別々のものではなく、同じ場所に同居していたのだということを、わたしはこうした経験を通じて実感しています。だからこそ、東山氏という一人の人間を語るときも、単純な善悪の物差しだけでは測れない部分があるのだと、わたしは考えています。表舞台の華やかさと、その裏側にあった構造的な問題。この両方を知る立場にいたからこそ、今回のチャートの読み解きにも、できる限り公平な視点を持って臨みたいと思っています。

復帰の時期について

少し踏み込んで、復帰の時期についても書いておきたいと思います。わたしが感じているのは、2027年の春先あたりです。プログレスの月は、およそ2年半ごとに星座を移動し、その時々の心の状態や、目を向けるべき生活のテーマを示すとされています。今はまだ、プログレスの月がプログレスの土星とアスペクトを形成するタイミングから抜け出せていません。土星が関わるアスペクトが続いている間は、責任や制限の感覚がまだ色濃く残り、心から自由に次の一歩を踏み出すことは難しいものです。このプログレスの月が土星と完全にセパレートしたときが、一つの節目になるとわたしは読んでいます。

2027年の始め、ASCのルーラーである木星が、プログレスのASCとのオポジションをセパレートするタイミングで、彼にとって何らかの作品を通じた復帰があるのではないかと考えています。オポジションがセパレートするというのは、緊張のピークを過ぎ、そこから少しずつ新しい均衡へと移行していく局面を意味します。ASCのルーラーである木星がこの動きを見せるとき、彼自身の存在そのものが、再び公の場へと開かれていく可能性が高まるのではないでしょうか。放送は4月頃ではないか。なんて、そんな予測をしておりますが、どうなることでしょうか。

セカンダリーディレクションという技法について

ここまで何度か触れてきたセカンダリーディレクションについて、少し補足しておきたいと思います。これは、生まれてから1日が、その後の人生の1年に相当するという考え方に基づいて、天体の動きを読み解いていく伝統的な予測技法です。生後60日目の天体配置は、60歳の年のテーマを示すことになります。東山氏がまさに60歳という節目を迎えられたこのタイミングで、こうした技法を通じて彼の心境を読み解くことには、一定の意味があるとわたしは考えています。

ネイタルのMCとプログレスの月がスクエアを形成しているという配置は、社会的な立場と、その時々の心の状態との間に緊張が生じていることを示します。長年担ってきた社長という肩書きと、本来の自分自身の心が求めるものとの間に、少しずれが生じ始めていたのかもしれません。今回の退任という決断は、このずれを解消するための、自然な流れだったのではないでしょうか。

天秤座という星が背負う宿命

天秤座という星座は、単なる調和やバランスという言葉だけでは語りきれない、複雑な宿命を背負ったサインだとわたしは考えています。天秤座は、自分一人では完結せず、必ず相手との関係性の中で初めて自分自身を確認できるサインです。だからこそ、対立する二つの立場の間に立ち、その両方の言い分を汲み取りながら、落としどころを探り続けるという役割を、しばしば引き受けることになります。

東山氏がこの4年間担ってきた役割は、まさにこの天秤座の宿命そのものだったように思います。被害者の方々の痛みと、事務所という組織の存続、そして世間からの厳しい視線。この三つの間に立ち、そのどれか一つに偏ることなく、すべてに誠実であろうとし続けること。これは並大抵の精神力でできることではありません。太陽が10ハウスという最も公的な部屋にあることで、この役割は個人的な選択というより、社会全体から求められた使命のような形で、彼の元に降りかかってきたのだろうと思います。

この4年間で変わったもの

2023年にこの問題が大きく報じられてから、日本のエンタテインメント業界は、これまでにない規模での見直しを迫られることになりました。旧ジャニーズ事務所は解体的な出直しを図り、所属タレントのマネジメントは新会社であるSTARTO ENTERTAINMENTへと引き継がれました。藤島ジュリー景子氏は代表取締役として留任し続けていますが、その経営への関与を巡っては、今も度々報道が続いています。9月にも、STARTO所属タレントのドラマ起用への関与が週刊誌で報じられ、東山氏と山田氏がそれぞれ事実関係を否定するという一幕もありました。経営と資本関係が分離された別会社であるという説明が、世間にどこまで浸透しているかは、まだ未知数の部分もあるように思います。

こうした一連の動きを4年ほど追い続けてきたわたしから見ると、東山氏という人は、組織のトップという立場にありながら、常に矢面に立ち、謝罪と向き合い続けてきた象徴的存在だったように思います。天秤座太陽10ハウスという看板を担っているチャートそのものであります。2023年10月以来、実に3年ぶりとなった今回の記者会見で、彼は「体調が悪くなる方、フラッシュバックを起こす方が多くいらっしゃった」ことから、あえて公の場での会見を控え、直接会って謝罪する道を選んできたと語っていました。この言葉一つを取っても、彼が何を優先してこの3年間を過ごしてきたのかが、よく伝わってきます。

公の場で言葉を発するよりも、一人ひとりと向き合うことを選ぶ。この姿勢は、まさに天秤座の太陽が10ハウスという公的な部屋にありながら、乙女座の金星という、地道で誠実な性質を併せ持つ彼らしい選択だったのだろうとわたしは思います。派手な言葉で世間を納得させるのではなく、地道な対話を積み重ねることで、少しずつ信頼を取り戻していく。この根気強さこそが、彼がこれまで社長という立場を全うできた理由なのでしょう。任期満了という区切りのよいタイミングを選んで身を引いたことにも、物事を丁寧に完結させようとする、乙女座の金星らしい几帳面さが表れているように感じます。

おわりに

東山紀之という人のチャートを眺めていると、与えられた場所で、与えられた役割を、最後まで誠実にまっとうしようとする性質が、繰り返し浮かび上がってきます。自らの意志で選んだ道ではなかったとしても、その場に立ち続けてきたこと自体が、彼という人の芯の強さを物語っているようにわたしは感じます。

太陽と火星という男性性の天体が、社会との関わりを示す南半球に集中し、ASCのルーラーである木星が、自分一人では制御できない、他者からの影響を強く受ける8ハウスにある。この構造を見る限り、彼の人生は最初から、個人の自由意志だけでは完結しない、公的な使命を帯びたものだったのだろうと思わずにはいられません。10代の若さでスカウトされ、少年隊としてデビューし、そして還暦を目前にした今、組織の存続そのものに関わる重責を担い続けてきた。この一連の流れを振り返ると、天秤座の太陽が持つ調和への意志と、9ハウスの火星が持つ成熟した信念とが、彼の人生を通じて、静かに、しかし確実に形になってきたのだとわたしは感じています。少年時代から還暦を迎える今日まで、彼のチャートに刻まれた配置は、驚くほど一貫した一つの物語を紡いでいるように見えます。

これから先、彼がどのような形で再び表舞台に姿を見せるのか、あるいは見せないのか。それは彼自身が、これまでの重責から解放され、初めて自分自身の自由意志で選び取る道になるはずです。長かった補償業務の日々に区切りをつけ、これから彼がどんな景色を選び取っていくのか。一人の占星術師として、そして少年隊のレコードを買った一人のファンとして、これからも静かに見守っていきたいと思います。(個人的にはニッキのファンです)

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