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9月23日、9時5分過ぎに秋分を迎えます。昼と夜の長さがちょうど等しくなり、ここから先は陰の気配が強まっていく季節へと移り変わっていきます。季節というものは、二至二分によって明確に区切られており、中でも春分と秋分は、一年の中でも特に大きな節目となります。この瞬間に作成するイングレスチャートは、次の節目である冬至までの、およそ3ヶ月間にわたる国の動向を占う上で、極めて重要な意味を持ちます。
イングレスチャートとは、太陽がある特定の度数、とりわけ牡羊座0度、蟹座0度、天秤座0度、山羊座0度という四つの活動宮の起点に入る瞬間の天体配置をもとに作成される、ムンダン占星術の中でも基礎中の基礎とされる技法です。国家や社会全体の動向を占う際、この四つの瞬間ほど重視される時点は他にありません。個人のホロスコープが生まれた瞬間の配置によって一生を占うのと同じように、国というものもまた、それぞれの季節が始まる瞬間の配置によって、その期間の性質を色濃く帯びることになるのです。今回は、その中でも秋分、すなわち陰の気配が強まり始める節目のチャートを丁寧に読み解いていきたいと思います。
太陽と月、噛み合わないアスペクト
今回の秋分図では、太陽が11ハウス、月が3ハウスに位置しています。11ハウスは希望や仲間、社会的なつながりを、3ハウスは情報、知識、そして他者との日々のやり取りを司る部屋です。この配置だけを見れば、情報や知識、他者との関係性が活発に動く季節になることが読み取れます。11ハウスの太陽は、国全体としての目的意識や、共同体としての希望が前面に押し出されやすいことを示し、3ハウスの月は、国民一人ひとりの日々の感情や、身近な人間関係の中でのやり取りが、これまで以上に活発になることを示唆しています。
しかし、この太陽と月は、ともに風のサインでありながら、135度という、視線の交わらない不調和なアスペクトを組んでいます。同じ風の元素を共有していながらも、噛み合わない角度で結ばれているというのは、情報自体は活発に飛び交うものの、その情報がすれ違い、正しく噛み合わないまま拡散していく危うさを示しているようにわたしは感じています。135度というアスペクトは、伝統的な占星術においても、当人同士に悪意がなくとも、微妙な調整のずれによって疲弊を生み出す、厄介な角度として知られています。国全体の目的(太陽)と、国民一人ひとりの日々の感情(月)とが、悪気なくすれ違い続けるという構図は、これから3ヶ月間、わたしたちが特に意識しておくべき点だと思います。
ASCのルーラーである火星は蟹座に位置しており、ディグニティとしてはフォール、つまり品位を大きく損なった状態にあります。ただし、トリプルシティという副次的な品位は保っており、9ハウスに位置しています。ASCは国そのものの姿、国民の身体そのものを象徴する重要なポイントであり、そのルーラーが品位を損なっているという事実は、国としての基礎体力に、一定の弱さが潜んでいることを示唆しています。9ハウスは、思想や法律、そして海外との関わりを司る部屋でもあり、この火星の状態は、対外的な事柄において、国としての足元がやや揺らぎやすい時期であることを暗示しているのかもしれません。
さらに、このASCルーラーの火星は、日本の資源チャートにおける火星と、正確なトラインを形成しています。240度という角度で結ばれるこのトラインは、本来であれば調和的で、物事がスムーズに運ぶことを示すアスペクトです。しかし、火星同士が結びつくトラインというのは、少々注意が必要です。調和的であるがゆえに、当人たちに緊張感が生まれにくく、時と場合によっては油断を招きやすいという側面も持ち合わせているからです。一方、MCのルーラーは太陽です。これらのことから、これから冬至までの我が国の動向は、この太陽と火星の影響を強く受けることになるとわたしは見ています。
ICが示す、水瓶座という制限の兆し
ICは、およそ3ヶ月間の天候や国土そのものを示す部屋です。今回のICは水瓶座に位置しており、そのルーラーである土星は5ハウスにあって、ASCとセクスタイルを形成しています。土星は制限と責任、そして現実的な引き締めを司る天体です。この土星がICのルーラーは、国土や経済、暮らしの土台となる部分に、何らかの引き締めや制約がかかりやすい時期であることを示唆しています。
さらに重要なのは、このICが、わたしたち国民を象徴する月と合を形成しているという点です。国土を示すICと、国民を示す月とが正確に重なり、そのICのルーラーが制限の星である土星であるということは、国土や経済、そして暮らしの土台となるものに対して、何らかの制限がかかっていくことを意味しているとわたしは見ています。5ハウスは本来、創造性や楽しみ、投資といった拡大的な部屋ですが、そのルーラーである土星がここに座しているということは、拡大したい欲求そのものに、現実的なブレーキがかけられる形になりそうです。
ただし、ASCルーラーの火星が、日本の資源チャートの火星と正確なトラインを形成していることは、先ほど触れた通りです。火星が象徴する水のサイン、すなわち蟹座という配置を思い返せば、季節が秋から冬へと向かうこの時期においても、雨量の増加や線状降水帯の発生といった、水に関わる事柄への警戒は引き続き必要だとわたしは考えています。トラインという調和的な角度に安心しきってしまうと、かえって備えが手薄になり、思わぬところで足元をすくわれることもあります。穏やかに見える配置の裏側にこそ、油断という落とし穴が潜んでいるのだということを、忘れずにいたいと思います。
資源チャートのディレクションが示す、情緒の限界
日本の資源チャートにおけるディレクション(進行)を確認すると、正直なところ、あまり良い配置とは言えません。特に気になるのは、プログレスの月とプログレスの火星が合を形成しているという点です。プログレスの月は、国民の集合的な感情の動きを示す指標であり、それが凶星である火星と重なるということは、国民感情が普段以上に苛立ちやすく、刺激に対して敏感に反応しやすい時期であることを示しています。
わたしたち国民は、以前と比べて、格段に多くの情報を手に入れられるようになりました。インターネットを通じて、政府や皇室の動向を、誰もが容易に伺い知ることができる時代です。しかし、この情報の透明性の高まりが、かえって国民の情緒を刺激し、ひょっとすると暴動のような事態にまで発展してしまう可能性も否定できません。長く続く苦しい生活が、限界点を超えてしまったとき、一部の過激な層が、暴力的な行動へと動いてしまう懸念が、この配置からは読み取れます。物価の上昇や、日々の生活における先の見えない不安が積み重なるほど、こうした情緒の爆発は起こりやすくなります。プログレスという、ゆっくりと、しかし確実に進行していく指標にこの合が現れているという事実は、決して一時的な現象ではなく、長い時間をかけて蓄積されてきたものが、いよいよ表面化しつつある兆しなのかもしれません。
加えて、日本の資源チャートにおける火星は、プログレスの火星とセクスタイル、トランジットの火星とはトラインという形で、火星そのものが極めて強調されています。火星は夜の天体であり、伝統的には凶星として扱われてきました。その火星がこれほどまでに目を引くという事実は、決して穏やかならざる時期であることを物語っています。一つの天体がこれほど多方向から強調されるとき、それは単なる偶然の重なりではなく、その天体が象徴するテーマ、すなわち争いや摩擦、そして行動への衝動が、この3ヶ月間の中心的な主題になることを示していると、わたしは受け止めています。
火星という天体が持つ、夜の凶星としての顔
ここで少し、火星という天体そのものについて触れておきたいと思います。古典占星術における火星は、太陽が支配する昼のセクトに属さず、月が支配する夜のセクトに属する天体です。伝統的に、夜生まれのチャートにおいては、火星は比較的その凶意を和らげて発揮されるとされていますが、それでも根本的な性質としては、切創、争い、そして突発的な事故と結びついた凶星であることに変わりはありません。この火星が、複数の重要なアスペクトを通じて一斉に強調されているという今回の配置は、単なる偶然として片付けるにはあまりにも重なりすぎているとわたしは感じています。
見えない場所で働く人々への眼差し
政治家の方々は、わたしたちの見えないところで、日々懸命に努力を続けてくださっています。しかし、その努力が目に見えないからこそ、SNSを通じて、いとも簡単に挑発や批判の言葉が飛び交ってしまう時代でもあります。顔の見えない画面の向こうから、思いつきの一言を投げつけることは、驚くほど簡単にできてしまいます。しかし、わたしたちが知らないところで、文字通り命を削りながら国を憂い、働き続けてくださっている方々が確かにいらっしゃるということを、わたしは忘れずにいたいと思っています。批判すること自体が悪いのではありません。ただ、その批判の刃が、見えない努力への想像力を欠いたまま振り下ろされてしまうことを、わたしは危惧しているのです。
DSCのルーラーは、蠍座12ハウスに位置する金星です。DSCは対外関係や、公然と向き合う相手を象徴するポイントであり、そのルーラーが12ハウスという見えない部屋に位置しているという事実は、外交に関する事柄が、表舞台に出ることなく、ひっそりと水面下で進められていくことを示しています。金星が本来持つ調和や友好という性質は、この配置においては、静かに、目立たない形で発揮されることになるのでしょう。
12ハウスという部屋は、目に見えない領域であると同時に、隠された敵をも示す部屋です。この配置から見ると、外交問題は、一時的にいくらか深刻な状況に陥る可能性があるとわたしは見ています。表立って報じられることのない緊張が水面下で高まり、それがある日突然、表面化してくるという展開も、十分に考えられるのです。蠍座という、物事の裏側や隠された真実を暴き出す力を持つサインがこの12ハウスに絡んでいることを思えば、水面下で進行していた問題が、思いがけないタイミングで表沙汰になるという可能性も、頭の片隅に置いておくべきかもしれません。目に見える形での派手な対立というよりも、静かに、しかし確実に進行していく緊張として、この時期の外交は展開していくのではないかとわたしは推測しています。
3ヶ月間を見据えて
秋分から冬至にかけてのこの3ヶ月間は、情報の氾濫と情緒の高まり、そして水にまつわる災害という、複数の課題が同時に進行していく期間になりそうです。噛み合わない太陽と月のアスペクトが示すように、正しい情報と、それを受け取る側の心が、うまく噛み合わないまま時が過ぎていく危うさを、わたしたちは自覚しておく必要があるでしょう。
星の配置は、あくまで大きな流れの気配を示すものであり、具体的な結末を断定するものではありません。それでも、こうした兆しを事前に知っておくことは、いざというときに冷静さを保つための、一つの備えになるはずです。感情的な情報の波に飲み込まれそうになったとき、一度立ち止まり、その情報の出どころと、伝えようとしている本当の意図を見極める。そうした地道な習慣の積み重ねこそが、噛み合わない太陽と月のアスペクトがもたらす混乱を、少しでも和らげてくれるのではないかとわたしは考えています。
水にまつわる警戒を怠らず、また、目に見えない場所で働く人々への敬意を忘れることなく、この冬至までの3ヶ月間を、丁寧に見つめていきたいと思います。次の大きな節目である冬至には、また改めてイングレスチャートを開き、この3ヶ月間の答え合わせをしながら、次なる季節の兆しを読み解いていきたいと思っています。


